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よくある質問

鼻からの内視鏡(経鼻内視鏡)って本当に楽ですか?

当院で行った経鼻内視鏡検査のうち、約7割が従来の口からの内視鏡経験者でした。その方たちの9割以上が問題なく経鼻内視鏡を行え、今までの内視鏡に比べて楽だったと評価頂きました。内視鏡が初めてという方の8割は経鼻内視鏡なら再度検査を受けられると評価頂きました。
とにかく内視鏡は嫌という方もいれば、鼻に内視鏡が入るときに痛かったという方もいました。検査後に鼻出血した方は0.3%でした。
経鼻内視鏡は耳鼻科疾患や出血傾向のある方、肝硬変などの方で受けられない方がいます。また、中には鼻の穴(鼻腔)が狭くて検査できない方もいます。
経鼻内視鏡は従来の経口内視鏡に比べ、楽だと思います。しかし、万能ではありません。一人一人に合った検査を選ぶべきだと考えます。しかしながら、これからの時代の胃検診で胃透視(バリウムを飲んでレントゲン検査)に変わる検査だと考えています。

 

 

漢方薬って効きが遅いけれど副作用が少ないって本当?

漢方薬が効きが遅いということも副作用が少ないと言うことも厳密には間違いです。
たとえば、こむら返り(筋肉がつる状態)のときに芍薬甘草湯を一服、服用すると、すうーっと痛みが治まります。感冒のごく初期に診察の上、葛根湯が効くと判断されたとき、嘘のように楽になるものです。(私の体験から)
一方、副作用ですが、漢方薬は長期間服用しても副作用がないと思われる方がいますが、間違いです。
急性肝炎の患者さんが来院され、重症のため大学病院に紹介したことがあります。精密検査の結果、近医の産婦人科で処方された漢方が原因だろうと診断されました。
また、甘草という生薬を含む漢方は成分のグリチルリチン酸が原因となり、低カリウム血症という病態を引き起こす事があります。
きちんとした診察の上、漢方を処方することを随証治療といいます。これを行い、また経過と共に身体状態(証)を確認して治療することが重要なのです。

 

 

痔で罹ったのに大腸内視鏡をした方がよいのですか?

痔を患った患者さん全てが大腸内視鏡を勧められたとしたら、それは過剰診療といえるかも知れません。
しかし、痔だと思っていたら実は肛門や直腸のポリープやガンだったという患者さんは意外にいるのです。
大学時代、何例もの隠れガンを経験しました。痔の治療を長年、町医者で受けていた方が直腸の進行癌で人工肛門を作る大手術になってしまったなどなど。
ですから、肛門から出血があるときはただの痔だと過信せず、ご自分の症状をよく観察し、医師に相談して欲しいと思います。

 

 

大腸癌検診を受けていたのに大腸癌が発見出来なかった

大腸癌検診は基本的に便の潜血反応を2回確認する検査です。ガンやポリープがあっても出血した部分に検査のスティックが当たらなければ偽陰性(本当は病変があるのに陰性になってしまう)となります。この偽陰性の確率は進行癌で約10%,早期癌で約50%というデータがあります。また、痔のみで悪性疾患がなくても潜血陽性(擬陽性)となることもあります。
ですから検診で便潜血反応が陽性だった場合も、再度便潜血反応を繰り返しても意味がありません。最近、厚生労働省でも二次検診は内視鏡検査を推奨しています。
大腸癌検診はこのように絶対安心な検査ではありませんので、もし、大腸癌の検診を重要に考えるならば、内視鏡検査を受けるべきだと考えます。
大腸内視鏡検査は消化器内視鏡専門医であればおおよそ辛くなく検査できます。
当院では、さらに検査を楽に受けて頂けるよう、また、検査後もゆっくりと休んで頂けるよう、日々考え、改良点を模索しています。

 

 

風邪なんですけど、注射か点滴して下さい!

 根本的に本当に風邪かどうか、診断した上でのお話ですが、風邪はウイルス感染が原因ですので、基本的に注射では治りません。以前は風邪の患者さんに解熱鎮痛薬やビタミン剤の注射をしていた時代があります。しかし、最近では治癒促進の効果無く、むしろ気分不快やアナフィラキシーなど重篤な副反応の危険性の理由から、行わなくなりました。
 むしろどんな疾患にせよ、体力消耗し、発熱や消化器症状から経口摂取が不十分で、脱水など引き起こしている場合は点滴での脱水補正をおこなっています。
 ちなみに、患者さんの中に、注射の方が内服薬よりも薬が効くと思っている方が多いように思います。点滴、筋肉注射、皮下注射、経口内服は体内に入る経路が異なることで、薬物の吸収時間、ひいては効果発現時間と作用持続時間、副反応の出現頻度と程度が異なるだけです。
 むしろ感冒などでは長くじっくりと作用する内服の方が結果的に楽になると考えてもらうと良いでしょう。

 

 

ピロリ菌を除菌したら、胃癌にはならないのですか?

残念ながら、そううまくは行きません。ピロリ菌を除菌した後に胃癌になることもあります。

ピロリ菌を除菌したので、もう胃カメラは受けなくても良いのですか?

これも残念ながら、そうではありません。ピロリ菌を除菌した後に起きる問題として
①除菌後に胃癌になることがある。
 当院でも除菌後に来院しなくなった患者さんで数年ぶりに胃部不快感を訴えて再検査し、胃癌を発生した患者さんを3例ほど経験しています。ピロリ菌感染胃炎で、胃炎の程度が強く、腸上皮化生という病態を伴っている場合は、定期的検診(胃カメラ)を受ける必要があります。この場合、よく観察する必要がある場合は経鼻内視鏡ではなく、通常経口内視鏡が適しています。
②除菌後、逆流性食道炎になることがある。
 ピロリ菌が除菌されると、胃の粘膜が正常化し、胃酸分泌が増えることがあります。すると、その胃酸が逆流性食道炎を作ることがあります。除菌前から胃と食道の境目が開いている人はなおさら起きやすいです。この場合にも胃カメラでの診断が必要になります。
③胃炎症状が改善されないことがある。
 ストレス社会で、機能性胃腸症など内視鏡では胃に異常がなく、胃部不快感を感じるときは、アコチアミドという薬が良く効くことがあります。しかし、2015年1月現在、投薬には胃カメラで胃癌でないことを確認する必要があります。また、ストレス、飲酒、喫煙などによるびらん性胃炎、薬剤性胃潰瘍などピロリ菌以外にも胃カメラが必要になることはあります。このような場合は経鼻内視鏡が標準的に選択されます。